カンジヤマ・マイム

カメラの前では話下手な桑畑ですが、打ち合わせの席では…?

―桑畑さんにとっても、カンジヤマさんとコラボレーションすることにで、何か爆発的な新しいことがあったんですか?

桑畑
やっぱり、普通のいわゆる「企業」とも違うし、
うーん、自分の中で取り組んだことのないジャンルで、身体芸術とか・・・
なんか思いつかないな。

カンジヤマ
彼は、Webの中ではめちゃくちゃ雄弁になるわけ。
そうでしょ? Webのモニターの中では雄弁なの。
でも、話させるとこんなに表現が下手なわけ。
だから人って、マルティプルインテリジェンス、多重知能の論理って言ってるんだけど、
人間は、それぞれのいろんな表現の得意な分野があって、それは一つじゃない。
いろんな才能があって、ある人は口で説明するのがあまり得意じゃないけど、
あるメディアを通じてものすごい天才的な爆発力があるっていうことがある。

桑畑
天才…?(照)

カンジヤマ
(笑)僕は、大学でも教えてるから口でも表現できなきゃいけないし、
体でも表現できなきゃいけない。
でも、ITになっちゃうともう全くどうしようもないわけね。
ほんとに何も表現できない、僕は。そのWebの分野では。
自分の中で構想を練ろうと思っても全然ダメ。
彼が何をやってくれたかというと、僕が勝手に解釈し てるんだけど、
ダイアレクティカルな、弁証法的なアプローチ。
ずーーーーっと、いろんなことを質問されるわけ。
何でこんなこと聞くのっていうことを、徹底 的に聞くわけ。
それを答えていくうちに、いろんな形を成してくるわけ。それをうまーく表現していく。

―そういう風に感じられてたんですね。

カンジヤマ
(笑)何でこんなこと聞くんだよ、っていうのをばかばか聞いてくるわけ。
それに答えることによって、自分では意識的に言葉で表現できないことを
引き出されているっていうのが、後でわかったんだよね。
そうやってどんどん聞いてくる。
そして、だんだん話がいろんな方向性を帯びてきて。
じゃあこれはこっちの方向で、モニターの中でやってみよう、っていう
アプローチがあったというのが僕の分析だけどね。

桑畑
そこまであんまり考えてなかったんだけど、、、そう解釈していただき光栄です。
いろんな仕事をしていくなかで、ひとつだけ明確な基準があって、
「ファンでないと(仕事を)請けられない」っていうのがあります。
だから、カンジヤマさんのファンだったから仕事を請けた、っていう・・・
わがままに聞こえるかもしれないけれど。
好きだから自ずと一生懸命聞くし、興 味がなかったら聞けない。
もっと知りたい、もっと知りたいって思うから聞ける。

カンジヤマ
(インタビューコンテンツ用に)ビデオを撮ってる中では、
彼のことを代弁できるのは僕なんだよね。
僕はTVのインタビューも受けているし、
大学でも講義をして学生にいろんなことを学問的に説 明している。
彼は、モニターとか、美術とか芸術とか、視覚芸術とかで勝負している。
だから、彼が言わんとしてることは いっぱいあるんだけど、
たぶん、このビデオではそれが口からあまり出てこないかもしれない。

でも、それは僕が彼を経験したことによって、彼からめちゃく ちゃ聞かれて、
その結果をモニターの中に出されたことによって、僕が代弁できるわけじゃない?
逆に僕が、他の全くパントマイムを知らない人に、
パントマイムをお願いしたい、っていう人に、僕は説明できないわけよ。
こんなに30年以上やってきたのにできない。
なぜかって言うと、やっぱり、僕は、パントマイ ムは見て感じるものだと思っているから。
でも、彼はそれを客観的に僕からどんどん引き出してくれるわけよ。
そうすると、それがWebっていう形になって表れてくる。

桑畑
媒体みたいな感じだよね。自分自身の。

―カンジヤマさんといるときはどんな感じなんですか?

桑畑
もうちょっとしゃべるかなぁ。

カンジヤマ
打ち合わせだとめちゃくちゃしゃべるよ。

桑畑
ちなみに僕も大学で教えてるんだけど、よく考えたらあんまりしゃべってないかもしれない。人前に立つ機会があるわりには、話が全然うまくならないんだよなあ・・・。